僕は君を殺せない 読了 長谷川夕
●集英社出版
僕は君を殺せない
長谷川夕 著
550円+t
全254頁
夏、クラスメートの代わりにミステリーツアーに参加し、最悪の猟奇殺人を目の当たりにした『おれ』。最近、周囲で葬式が相次いでる『僕』。――一見、接点のないように見える二人の少年の独白は、思いがけない点で結びつく......!!すべての始まりは、廃遊園地にただよう、少女の霊の噂......?誰も想像しない驚愕のラストへ。(裏表紙あらすじより)
本当に最初の方は何が起きているのかも分からず、SF的なのかミステリーなのかただ文章が下手なのかという具合に悩みました。
書き方が『僕』と『おれ』で全く違います。すごいです。
でも最後まで読むとわかる...!
繋がってくる...!
基本私はミステリが好きなので悩みながら読む傾向があるのですが、今までの少ない読了本の中で一番悩むことにしっくりしました。
何でしょうか、米澤穂信が好きなのですがあの人は私の予想を裏切ってぶった斬って私の想像の枠をくぐっていくんですよ。
対してこの長谷川夕は予想は裏切るにせよ期待は裏切らない、枠の上に上がってゆくタイプですね。すごいです。
楽しく読める作者さんに会えてとても嬉しいです。
ちなみにこの一冊で3作品が読めるので飽きないですよ。
(収録話...僕は君を殺せない、Aさん、春の遺書)
ただ結構ホラーというか、サイコな要素が多いので慣れてないとキツイですかね。
ちなみに私はアニメ、サイコパスで慣れることができました😁
さすが帯に書かれるような10刷というのにも納得が出来ました。長谷川夕のテンポに巻き込まれるんですよね、最終的に。
また新しい本を期待する作者の一人になっています。
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